報道のタイミングについて

サポーターも見放した!?ザック采配に厳しすぎる採点 更迭論も
スポニチアネックス 6月22日(日)12時54分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140622-00000097-spnannex-socc


緊急会談!原専務理事 ザック迷走采配に異例の“ダメ出し”
スポニチアネックス 6月22日(日) 05:30
http://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2014/06/22/kiji/K20140622008414270.html


【W杯】香川、先発落ち当日宣告!チグハグ奇策失敗で自力消滅
スポーツ報知 6月21日(土)7時2分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140620-00000223-sph-socc&pos=1



ワールドカップでのギリシャ戦後の報道の一部です。
ザッケローニ監督、采配に批判的なものをいくつか集めてみました。
ギリシャ戦後の6/20以降、この手の報道が目立つようになってきました。
Yahooなどではトップにあがってたりもしました。
僕はザッケローニ監督の采配の良否については分かりませんし、
試合も見ていないので、「そうなのか〜」と思うばかりです。
その一方で、「この手の報道、ちょっと早すぎない?」とも思います。
これを書いている時点(6月24日 23:30)ではまだ日本がグループリーグを勝ち抜く可能性があります。
日本がコロンビアに勝って、コートジボアールギリシャに負けて、あと点差がごにょごにょと(笑)。
まあ、可能性があることは確かです。
その段階で、冒頭のような記事を各紙が出してくるのは何だか心配になります。
「監督の采配、例えば入れ替えた先発メンバー、途中で入れた選手の大活躍によって勝ったと見なされるとき、各紙はどの顔下げてその後の報道をしていくのだろうか?」という心配です。
各報道機関からしたら、「うちは取材したものを報道しているだけです。うちの意見ではありません」と言うのかもしれませんが、それを掲載している判断は各報道機関しているわけで、受け取る方からすれば報道機関が監督批判をしているということに変わりありません。
その前提がある中で、終わってもいない状況で監督批判をすることはなかなかのチャレンジです。「まだ監督には結果を残すチャンスはありますよ」と。


報道機関に対して、何だか「頭悪い」なあ、と思ってしまうのです。
さきほど書いた「心配」とは、「頭悪い」につながる、「あなたがた大丈夫ですか?」という意味を多分に含みます。
グループリーグを勝ち抜く可能性は少ないかもしれないがある中で、仮に勝ち抜いたらまさに「どのツラ下げてその後の報道をするの?」と思うのです。
さらに「そのことをしっかり検討して監督批判を報道しているのですか?」と付け加えます。
「日本は勝ち抜いたが監督は批判されるべきである」と頑なに意見を持ち続ける覚悟があるなら、むしろその潔さに僕は好意を持ちますが、
「監督名采配!」などと手の平を返された日には、もう目も当てられない程の恥ずかさしさと、「こいつは信頼できねえ」という軽蔑感を覚えることは、今から想像できます。
それって、報道機関にとっては致命的な問題になると思うのは広く共感いただけるのではないでしょうか。
僕が、報道機関に対して「頭悪い」と思う理由は、この致命的問題になりうるリスクを、それを回避しても何のリターンも得られなさそうな状況で取ったことにあります。
別に、監督批判をやるべきではない!といっているわけではなく、
タイミングを考えてやった方がよいのではないですか、と言いたいだけです。
僕が記者だったら、「監督采配ミス!」と言った舌の根もかわかぬうちに、「監督名采配!」と言うような節操のないことをしたくありません。
もう少し全体を想定して報道方針を立てた方がいいんじゃないの? ただそれだけです。
場当たり的な報道が、報道機関への信頼を減少させているのではないかと常々思っていたので、
この機会に書いてみました。