利根川水系状況


今年は雨が少なく水不足が5月頃からささやかれてきましたが、
ここにきていよいよ給水制限が現実味を帯びてきている印象です。
今週の雨で急激な持ち直しをしたようですが、
今後1週間ほどまとまった雨はないようですので、
また右肩下がりで貯水量は減っていくことが予想されます。


利根川水系最大のダム、矢木沢ダムがある水上市週間予報
http://weather.goo.ne.jp/weekly/p0016/index.html


東京都水道局
http://www.waterworks.metro.tokyo.jp/water/suigen.html(洪水期における数字)
http://www.waterworks.metro.tokyo.jp/water/pp/sessui/suigen_g.html(実際の数字)


東京都水道局のホームページの貯水量をみると、
8・2(金)現在、61%となっています。
しかし、実際のダムの貯水能力に対しては、約47%だと思います。
この数字の差は、7〜9月が洪水期のために生ずるものです。
洪水期とは、文字通りで、台風がくる時期という意味です。
7〜9月は台風が来ることが多いので、その分を予め想定してダムを満タンにせずに、台風雨量用に空けておくのだそうです。
なので、例えば7〜9月に貯水率100%となっても、実際の100%ではなく、
台風雨量用を空けた状態での100%ということです。
現在の61%は洪水期におけるものですので、実際の貯水量の約47%よりも大きな数字になります。
実際の貯水量が35〜30くらいになると、給水制限が入るようです。
平成では6年と8年が給水制限がはいったそうです。
全て東京水道局の人に聞いた話ですが(笑)。


水はお天道さま次第なので、人間としては節水するしかありませんね。
福島第一原子力発電所事故後に強く感じましたが、
電気を使わないということは無理であり、いかに「必要なものを必要なだけ使う」ということに尽きるのだと思います。
「必要でないものも必要以上に使う」から「必要なものを必要なだけ使う」に転換するだけでも、
かなりの節電、節水になると思います。
まあ、それが節電や節水などではなく、普通の姿なのだと思いますが。
「必要でないものも必要以上に使う」のが当たり前のようになり、それを基準に制度設計された社会はひどく歪なもののように感じます。
その歪さに気づかせてくれたのが福島第一原子力発電所事故であったように思います。
失うものばかりの事故ではありますが、得るものを探すとすればその「気づき」でしょうか。
水に関しても、その「気づき」は有効だと思います。
歪な社会を矯正していくことが、持続可能な社会を創るだろうし、それが未来の人々への贈り物になると僕は信じています。