俳句
日焼した身体揺すって歩む蟻 向日葵が雨に撃たれてお辞儀する 道端でスイカ食べる子が二人 腹に血を溜める蚊の必死まじと視る
春雨やどこに流すか見えぬ塵 業の塵三たび流す春雨かな 春雨に聴いても分からぬ塵の未地
朝に夕にじっと立つ姿翔ぶ燕
葉が息吹く桜の花のあとを追い
冬の空それでも生きてる石の上
降る雪積もる雪ある雪雪溶ける
霞む月の光では雪を歩けず
氷る土フロントガラスも白い幕
柿の実が全て落ちたる秋の果て 風の音身に入みいる冬の朝
柿の実がボトリぼとりと音を立て ⇒ 熟れ柿がボトリぼとりと音を立て(11/23変更)
空っ風の強さに押され雲流る
台所に柿があるある平素の秋
夜空から溢れ落ちそな秋の星
遠足に向かうリュックがゆらりゆらり
秋風をお供に奏でる雨戸かな ゆらゆらと秋風揺する燭台の灯
ランドセル赤黒水色桃黄色
立ち入ると墓所一面にある落葉
目一杯木犀の香を吸い込む 木犀の香が誘う霧の中
熟れ柿を啄む鴉庭の先
書きながら考えながら秋の朝
野分来て急ぎ身支度ふたりかな⇒野分立ち急ぎ身支度ふたりかな に変更(10/9)
温布団 本に誘う 秋の声 訪い人 来る前に逝く 秋彼岸 これまでの 春夏秋冬 夢のよう これからの 春夏秋冬 きっと夢 蝉の音 灯る提灯 熱墓石